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【要注意】相手の意見を頭ごなしに否定する用例集

頭ごなしに否定する人


 最もみっともない大人の行動。それは、「相手の意見を頭ごなしに否定する」ことです。

 相手の意見を聞き、相手の意見を受け入れること、それができれば年齢は関係なく、もう大人です。

 逆に、相手の意見を聞かず、頭ごなしに否定する人が、いい年齢の方でも多く見受けられます。

 今日は、相手の意見を受け入れ、頭ごなしに否定することの無いよう注意すべき言葉を整理します。これらの言葉をもし、日常的に使っていたのなら、一度見直してみると良いのでは無いでしょうか。

返す言葉で度量がわかる

 職場での技術的会話や業務的な指標があるものは明確に否定して良いと思いますが、「こうすべきだ」「私はこう考える」といった主張に関して、聞く耳を持つかどうかは、いわゆる度量が問われるところです。

相手の意見を頭ごなしに否定するというのは、自分と違う意見を正当化されることで、自尊心が傷つくことを避けたいという幼稚な思想が原因です。

または、自分と違う意見を持つ他人をおとしめることで、自分自身の価値を上げたい、という稚拙な発想に由来する行動です。

主な「返しの例」を挙げておくので、万が一そういった行動をとった覚えがあれば、ご注意を。

以下例文と解説です。

相手の意見を否定する残念な返答例

「それはない」

 この発言は、ノータイムで判断できるほどすごい能力を持っています、と誇示するものです。直感だとしても、相手の意見が合っている可能性を排除することは、愚かしい行為です。注意しましょう。

「そんなわけないじゃん」

 この発言は、自分のアイデア以外信じません、と表明するものです。仮に、明らかに相手の意見が可能性の無いもので合ったとしても、0%であることはあり得ません。未来は不確定なもの、何かの条件が違えばそれもあり得るかもしれない、といった想像をして言葉を返すようにしましょう。

「バカじゃないの?」

 この発言は、相手を意気消沈させるものです。相手の自尊心を無意味に傷つけてしまいます。それによって、相手から見たときの自分は、とても憎らしい人物に映るでしょう。そのような人には人望は集まらないということを意識して、「バカ」などの中傷する言葉は金輪際、封印しましょう。

「有り得ない」

 この発言は、見たことないものは信じません、という発想力の小ささを露呈するものです。自分が経験していないことを相手が経験しているかもしれません。自分の価値観ではあり得ないことも、視点を変えるとあり得るのです。悪戯に可能性を狭めず、自由な発想で物事を俯瞰しましょう。

「意味わかんない」

 この発言は、論理的思考能力の欠如を示すものです。物事には必ず文脈があります。無から何かが生まれることはありません。人の意見なら尚更です。

 複雑な環境で生きている我々は、1秒たりとて同じことを考えている瞬間はありません。人それぞれ違うことを考えているのだということを前提に、「瞬間的には分からない、なんらかの理由があって発言している」と、相手の目の奥を読むことを大事にしましょう。

「それは嘘」

 この発言は、相手を嘘つき呼ばわりすることで、自分の正当性を高める手段をとっています。どのような事象も、結果が不明であれば、検証する必要があります。実験するのです。

 「それは嘘」と検証しなくても言い切れるほど、経験をしているならば百歩譲って良いと思います。しかしそれは相当普遍的なものです。時代が変わるにつれて、嘘のようなことが現実になっています。地球が丸いことがわかり、飛行機が数え切れないほど飛び、コンピュータは手のひらサイズに小型化しました。二の句で嘘と断定できるほど、世界は簡単ではありません。

「いいからやりなさい」

 この発言は、相手の感情を無視して自分の命令に服従させたい、という意志の現れです。もっと効率いいやり方があっても、自信の方が正しく良い結果をもたらす、という押し付けと受け取られます。

 特に子供に対してこのような発言をする親が多いようです。子どもがその瞬間を楽しむことを親は奪う権利があるのでしょうか。いいからかたづけなさい、いいから勉強しなさい、と繰り返すうちに、子どもたちの心の中には、「お父さんやお母さんは、僕の楽しみを奪う」という考えが渦巻くようになります。そのような大人に育って欲しいでしょうか。

「だから何?」

 この発言は、相手が曖昧でとりとめのない考えの中にいる状態を、否定するものです。そして、時間の無駄と言わんばかりに遠ざける発言です。

 言わば、「自分一人で考えて答えだしてから来てください。でなければ私はあなたの話を聞く時間んが無駄だと思っています」と言ったように受け取られます。これほど冷たい発言もないでしょう。悩んでいたら手を差し伸べる。思考の補助をしてあげる優しさを持ちたいものです。

言葉は人望をつくる

 いかがでしたでしょうか。普段からつい口をついて出てしまう言葉はありませんでしたでしょうか。
 
 そんなときは、「もし自分が同じように言われたら、どう思うだろう?」と、自分に問いかけてみてください。もし、少し胸がモヤモヤするのなら、その言葉はきっと相手にも負の感情を与えるのでしょう。

 少しでも嫌なセリフは封印して、あなたともっと一緒にいたい、側にいたい、付いていきたいと思われるような、人望あふれる人物を目指されては如何でしょうか。