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リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 | 安藤広大(著) – 書籍レビュー

リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法

出版社コメント

大ヒット 32万部突破!!
2021年、最も売れたリーダーシップ書!!

  • 2021年年間ベストセラーランキング第6位 (ビジネス部門。トーハン、日販調べ)
  • 管理職の「ホンネとタテマエ」を言語化した、マネジメント書の決定版。
  • リモートワークとも相性抜群の「これからの組織論」!!
  • 全国で2000社以上が導入した、いま最も人を成長させる「識学」を公開。

「識学」とは、組織内の誤解や錯覚がどのように発生し、どのように解決できるか、その方法を明らかにした学問です。

2019年度に新規で上場した会社のうち、7社が識学を導入しており、「いま、最も会社を成長させる組織論だ」と、口コミで爆発的に伸びています。

この本は、そんな識学のメソッドを元に、「若手リーダー」に向けてマネジメントのノウハウを伝えるものです。
初めて部下やスタッフを持つような人、いわゆる「中間管理職」を想定しています。

最初のリーダーの失敗は、その後のキャリアにおいても、課長の失敗、部長の失敗、社長の失敗、フリーランスの失敗、創業者の失敗へとつながります。
なので、本書の内容は、人の上に立つ立場の人であれば、誰しもが気づきを得られるものになっています。

レビュー

「識学」は、2015年頃に始められた組織コンサルティングの方法で、
著者が代表を務める「株式会社 識学」によって徐々に認知が広まっている手法です。

株式会社 識学https://corp.shikigaku.jp/

タイトルには少し誤解があり、
「仮面」を被って人を騙すようなリーダーになろうという
話ではありません。

リーダーとして立ち回るに際し、
感情的や思い付きで一貫性のない行動を取ると
部下はついてきません。
結果、何より組織が結果を出すことができません。

とは言え、人は誰しも感情や日々のやる気に左右される生き物です。
本書はその日々の「ブレ」を予防し、
リーダーとしての「軸」を持つよう提案するものです。

軸とは以下の5つであり、まさにそれがリーダーとしての「仮面」である
という主張になっています。

5つの軸

ルール
リーダーの役割は、ルールを言語化することです。
組織が機能を果たすためのルールを言語化し、
リーダーは、場の空気やその場の勢いだけで動くことを避ける仕組みを作ります。

位置
ピラミッド型組織においては、
人と人が仕事の面では上下関係の役割分担があります。
リーダーは、その「位置」を明確にわかった上でコミュニケーションを取ります。

利益
持続的な組織を形成するためには利益が必要です。
利益が出ないことによって組織は不安や恐怖を抱えることになります。
リーダーは、集団の利益を最大化し、そこから個人の利益を生み出します。

結果
プロセスではなく結果を評価する考え方です。
「頑張った」プロセスに目を向けて褒めてしまうと、改善につながりません。
リーダーは、メンバーを自走させるために結果を重要視視します。

成長
目の前の成果だけを見るのではなく、未来の成長を見ます。
結果が出たら良し、で終了するのではなく、次の課題を見つけます。
リーダーは、組織を成長の場とすることでメンバーに貢献します。

こう読むと結構厳しい内容に聞こえますが、
リーダー経験がある人ならば、
「わかっちゃいるけど、できなかった」という内容が多いのではないかと思います。

あなたの組織は何を提供するのか?と問われて
具体的に言語化できなかった、という場合にも
これら5つの「軸」に従って下位を出すことができます。

個人的には2つ目の「位置」が価値観の変わるポイントでした。
リーダーとメンバーは、役割上の上下関係がありますが、
私としては人として対等だ、という思いが強く
明確な上下関係を嫌う節がありました。

本書によると必要以上に距離を近づけず、
距離をとって部下を接するべきという主張です。
確かにその方がメリットは多いように感じますが、
関係性によるかもしれません。

このように考え方を理論的なマネジメントに完全にシフトしていくのには
抵抗のある内容も含みます。

それでも2021年上半期に日本で最も詠まれたリーダーシップ本の内容は
ビジネスパーソンとしては一度インプットしておきたいものです。

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