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「行動しろ」は聞き飽きた
SNSでは、インフルエンサーやそれを目指す人々がしきりに「行動しろ」と主張しています。
「悩んでないで行動しろ」
「現状を変えたいなら行動するしかない!」
理屈は分かります。
けど、それで行動できたら苦労しませんよね。
見ず知らずの人に「行動しろ」と言われて動けるようであれば、とっくに辛い現実から抜け出して、転職や起業でお金持ちになっているはずです。
そのようなビジネス本を読んだり、YouTubeで自己啓発に取り組んでもほとんどの人が、思うように行動できません。
なぜでしょうか。
それは、「行動力」は一朝一夕では身につかず、トレーニングが必要だからです。大きな行動を起こすためには、トレーニングが重要です。
今回は、今日からできる「行動力を身に付けるためのトレーニング方法」を紹介します。
行動を変えるには、抵抗力を下げる
行動力を高めるためには、行動を変えることに対する抵抗力を下げることが重要です。
変化に対して精神的な抵抗が強いほど、変化を受け入れることができません。ましてや自分から「変えよう」と行動を起こすという発想が生まれにくくなります。
行動力のある人は、変化に慣れている人です。目まぐるしく周囲が変化する環境に置かれていると、自身の行動の変化に抵抗感がなくなり、自然と行動力が上がると言われています。
行動できない人の例
例えば、海外旅行に行ったことのない国内のサラリーマンが、突然、3ヶ月間、マレーシア支社勤務を言い渡されたとします。
海外勤務に相当不安を抱くことでしょう。場合によっては、仕事を断って国内に留まりたいと思うはずです。
しかし、普段から仕事で国外に何度も足を運んだことがある人に同じく海外勤務を頼んだ時、果たして同じように不安を抱くでしょうか。
前者は、「海外で働く」という行動の変化に抵抗力が大きくありますが、後者は比較的抵抗が低いはずです。国外で何度も寝泊まりし、日本との文化の違いを受け入れることに慣れているから、抵抗力が低いのです。
堀江貴文さんは一定の住まいに住まず、ホテル暮らしで、毎日違う生活を送っているそうです。1日を型にはめずに、変化の中で生活しているからこそ、新しい挑戦を次々と行うことにも抵抗がないと考えられます。
行動力のトレーニング方法
行動力のトレーニング手法は、日々の行動を毎回変化させます。
行動を変化させることを意識的に行い、抵抗力をなくすトレーニングをしていきましょう。自分の身体に、「変化」することの癖をつけていきます。
全てがルーティンで過ごしているのであれば、生活に意識的に変化を取り入れる工夫を行います。
この変化をトレーニングするための案として、「大きな嘘の木の下で」という著書の中で、オンデーズの田中修治さんはこのように提案しています。
毎日違う飲み物を飲む
コンビニで買う飲み物や食べ物がいつも決まったものになっていないでしょうか。カップラーメンやお弁当、お茶や缶コーヒーなどいつもお気に入りのものを特に考えずに買っていませんか。
行動を変えたいならば、まずその思考を取り払い、毎日違う飲み物や食べ物を買うようにします。
365日分の飲み物なんてコンビニにないと思われるかもしれません。
大丈夫です。
飲料メーカーは、シーズンごとに新しい清涼飲料水をリリースしていますし、それは複数社が競うようにアップデートを重ねて次々と打ち出しています。
自動販売機を思い出してください。約30種類もの飲み物が交差点ごとに配置されています。
コンビニを思い出してみてください。ローソン、セブンイレブン、ファミリーマートでは、それぞれラインナップの違う飲み物が棚に並んでいます。差別化しなければ、顧客を獲得できないためです。
買い物をコンビニに限定するのも良くありません。「コンビニ以外での買い物」に抵抗感を高めるためです。時には少し足を伸ばしてスーパーやコーヒーショップで飲み物を買ったりすることで、年間通して飲み物を毎日変えることは、十分に可能です。
違う道を通る
多くの社会人が毎日通勤で同じ道を歩き、同じ時間の同じ電車に乗って通勤しているかと思います。
行動を変化させることに慣れるため、通勤ルートや乗る電車を変えてみましょう。
いつもと違う道を通ると、新しい発見を目にすることが多くなるでしょう。知らない景色や新しいお店など、いつもの道を通っていては気づかなかった発見があるはずです。
そうした小さな発見を自分にプレゼントすることで、変化に対する抵抗感を徐々に減らしましょう。休日には新しく見つけたお店に行ってみるなどもいいですね。
まずは通勤電車の車両を変えるだけでもいいと思います。ルーティンをあえて崩すこと。不要な習慣を、変化と言う刺激に変えることをトレーニングの一環として挑戦してみましょう。
行動を変えたい人たちへ
大きな決断をしたい、これまでの自分を変えたい。
それは、大きな抵抗力を生みます。
人の心は安らぎを求めるあまり、常に安定を求める傾向にあります。当然、その「人」が織りなす社会も同様の傾向があるものです。
今までの生活の中に、新しい「異物」を混入されることを人は嫌います。年長者が新しい技術を受け入れずに、初めは否定してしまうのはこのためです。
しかし、「異物」が当たり前になった時、抵抗感は嘘のようになくなります。
リリースされた当初、iPhoneを使わずに、かたくなにガラケーを使っていた人も、今ではスマホを当たり前のように使っていませんか。
抵抗力はトレーニングによって弱めることができます。
出来ることとして、まずは普段の買い物や歩く道から、意識的に変えてみてはいかがでしょうか。
大きな嘘の木の下で ~僕がOWNDAYSを経営しながら考えていた10のウソ。~ (NewsPicks Book)