書評

エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する | グレッグ・マキューン(著) – 書籍レビュー

エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する | グレッグ・マキューン(著)

最近、こんなふうに感じたことはないだろうか。
・目標に向かって努力しているのに、なぜかうまくいかない
・走っても走っても、ゴールに近づかない
・やりたいことがあるのに、エネルギーが足りない
・いったいどうして、何もかもこんなに大変なんだ?

本当は、何もかもがそんなに大変である必要はない。
頑張ってもうまくいかないなら、別の道を探したほうがいい。

エッセンシャル思考は「何を」やるかを教えてくれた。
エフォートレス思考は「どのように」やるかを極める技術だ。

いちばん重要なことを、いちばん簡単なやり方でやる。
そうすれば、余裕で思い通りの成果が出せる。

エフォートレス思考は、怠惰なやり方ではない。
スマートで正しい生き方だ。
 
– 引用:出版社コメント
 

レビュー

前作「エッセンシャル思考」に続く著者の自己啓発書である。

エフォートレスとは、最小限の努力で効果を最大化するという言葉。
忙しく働き、勤労こそ美徳とされている日本人にとって、この本の内容はその真逆を解く内容だ。
日本人は余裕がない、と海外では言われているが、そのヒントが多分に含まれている。

努力をすればするほど成果が下がるとは、必ずしも正しくはない。
もちろん努力をしていない状態は、成功を引き寄せる事はありえないが、
本書で解説されているように
努力が飽和したときにそれ以上成果が上がらないことをよく知っておいた方が良い。

日本では多くの会社員が、残業をすればするほど評価がされているような錯覚に陥り、
仕事の休みがもらえたときにはなぜか罪悪感を感じつつ休日を過ごす人も多く存在する。

私自身、誰よりも長い時間で働き誰よりも多くのタスクを処理することで
チームリーダーとして務めてていることがあった。

結局のところそれらの仕事は自分では無い誰かがやっても同じ結果だっただろうし、
属人化を招いてしまったことで多くの不具合が生じていた。

さらに、リーダーである自分自身がタスクに圧迫されてしまっており
余裕を失ってしまったことで
メンバーへの気遣いの甘さや、マネジメントの不徹底さ、曖昧な指示、不完全な調整、
などが目立ち、人為的なミスを招いてしまっていた。

当時はこのような働き方が現場では評価されているものと信じていたし、
自分の業務量を減らす事は不安でしかなかった。

そのプロジェクトが終了した今現在振り返ってみると、
その仕事の結果得られた成果と言うものはどんどんない。

人脈やスキル習得を別にして、下請けの案件だったこともあり
サービスの直接的な利益を得られてもいなければ、
今ではその会社との取引もない。

身を粉にして働いた結果が、未来の経済活動につながっておらず、
もしその時わかっていれば果たしてそこまで労働時間を増やして必死に自分は働いただろうか。

努力の方向性が見当違いな方向に向いていると、
このように最終的の成果が努力に見合わないものとなる。

本書の内容は最小限の努力で最大の効果を発揮するための思考、行動、仕組み化について解説されている

多忙な方こそ、もっと早く読んでおけばよかった、と思われる前にぜひ手に取っていただきたい。

「エフォートレス思考」は、Audibleにも対応しています。通勤、通学中にインプットすると効率が良い内容です。